「マーサの幸せレシピ」。空腹時の鑑賞は、お控えすることをお勧めします。

2001年にドイツで公開された映画です。

六年後、キャサリン・セタ・ジョーンズ主演のハリウッド版でリメイクされた「幸せのレシピ」の方を先に鑑賞した、という方も、手で、料理の仕事に情熱を注いで少なくないかもしれません。

主人公マーサは、人とコミュニケーションをとることが苦きた独身女性。

そんな彼女の元に、姉が交通事故で亡くなるという訃報が届き、急遽、姪のリナを引き取ることになります。

それと時期を同じくして、人懐っこい陽気なイタリア系の男性副料理人、マリオが職場にやってきます。

プライベートと仕事、予想だにしなかった状況が次々と襲ってくる中、とまどいながらも、彼女なりに懸命に受け入れ、少しずつ前に進んでゆく、そんな内容です。

ストーリーは淡々と進んでゆくので、派手さはみられませんが、じんわりと心の奥に染みてくる、そんなヒューマンドラマに仕上っています。

ドイツ映画ということもあり、ヨーロッパ映画特有の、暗い雰囲気も感じなくもありませんが、ふだんヨーロッパ映画をあまり観ない、という方にも、比較的とっつきやすいのではないかと思われます。

ただ、美味しい料理もテーマのひとつ、ということもあり、鑑賞している最中から、食欲が強烈に刺激されてしまいます。

観終えたら、キッチンに猛ダッシュ。主人公を気取ってパスタ作り、お腹が満たされ落ち着いてくると、お酒でも呑みながら、ゆっくりもう一度鑑賞したくなる、そんな、良質の映画が持つ独特の余韻を持ち併せた逸作品です。